岸田氏、自民党議員を叱責し差別問題に取り組むと誓約

岸田氏、自民党議員を叱責し差別問題に取り組むと誓約



東京


日本の岸田文雄首相は、自民党内の率直な発言をする議員に対する明らかな戒めの形で、近年人権侵害を受けている民族的および性的少数者に対する差別に対処すると約束した。


岸田氏は今月初めのオンラインシンポジウムで公開したビデオメッセージで「首相として、不当な差別や偏見に断固として立ち向かう」と述べたが、具体策には言及しなかった。


2022年、与党の参議院議員である杉田水脈氏は、国連の集会への女性参加者に関する過去のブログ投稿を理由に、岸田氏の後任として総務政務官に就任した。


杉田氏は差別撤廃集会で、朝鮮やアイヌの衣装を着た人々を「中年コスプレイヤー」と呼んだ。閣外に追い込まれた後も同様の発言を続けた。


2つの地方法務局は杉田氏の民族に関する発言を人権侵害と認定した。一方、専門家らは、杉田氏が日本の伝統的な単一民族的価値観を擁護する一部の保守派有権者から支持を受けていると指摘した。


人権活動家や野党議員らは、岸田氏が他の差別発言で批判にさらされている自民党内で物議を醸している議員を批判することに消極的であることを指摘し、差別問題の解決に向けた岸田氏の取り組みに疑問の声を上げている。


岸田氏は、日本では外国人、障害者、アイヌ先住民などが、仕事を探したり、住居を見つけたり、オンライン活動に参加したりする際に差別を経験することは「珍しいことではない」と述べ、そのようなことは「全く容認できない」と付け加えた。


岸田氏は、日本本土最北端の北海道出身のアイヌ民族や朝鮮系の人々に配慮したとみられ、「すべての人が安全・安心に暮らせる、人間の尊厳が尊重される」地域づくりを約束した。


しかし、岸田氏は今月初めの国会で、政府は個々の議員の発言には触れないとして、杉田氏を批判しなかった。


杉田氏は2018年にも雑誌記事で、性的少数者のカップルは子孫を残すことができず「生産的」ではないため政府は支援すべきではないと発言し、批判を浴びた。